沖縄旅行③沖縄未満であるということ

沖縄から帰り荷物を整理しています。今回で3度目の沖縄でした。

まだまだです。

足りない。

前回、前々回に比べて海は1番青かったです。友人は夏おいでよ、夏の海見なきゃ、って言うんだけど、なんでなのかな〜。そもそも水が、と言うか、白状してしまうと自然そのものが苦手なのかもしれません。そのくせ観光シーズンに観光地へ出向くということは本能的に避けている。だから冬とか、梅雨とか、台風シーズンとか、そんな時に沖縄にいるのかな。

旅行は好きだから、結局のところ荷物を作って旅が出来るなら行き先は何処でもいいんですよね。そういう意味では今回のように台風の通過で暴風雨警報が出ちゃって宿から丸2日弱、一歩も外へ出られないとしても一向に構わない。

台風は怖いですね。いったいどこから、どないな力の源がああして何十時間ものあいだゴウゴウと音を発し続けるのだろうかと、何十分に1度は考えてしまう。強風は容赦無く古民家にタックルを繰り返すわけですよ。

避難勧告が出た時には半泣きでした。すぐ隣に住む宿のオーナーさんに電話でなにやら訴えたんですがそれが大丈夫さ〜、って感じにカラカラ笑ってるんですよね。慣れてるんですね。台風に。

台風行っちゃって動けるようになってから、ネットで確保した帰りの便まで2日あったのでわりとあちこち動きました。

A&Wのドライブスルー。アメリカ映画で見た通りだった〜!ポニーテールのお姉さんがローラースケート履いてハンバーガーを持って来てくれるのかな〜なんて空想して嬉しくて泣きそう。俗物。B級な人間なんだな〜僕は。

南の方の琉球ガラスの直売所にも行ったんだけど、正直ひとつもいいって思えないんですよ。美術センスというものがないのかも(僕には、です)。ただしその建物の壁いっぱいにラスターカラーで四角いガラスでタイル画が描かれていて、画風は雑な感じだったんだけど、近づいて見るとひとつひとつのカラフルなガラスのタイルが光を通してキラキラして美しい。売店の一角でそのガラスタイルみつけて、赤いのを二枚だけバラ売りしてもらいました。正方形でぽってりとしていてペーパーウエイトにいいかもしれません。

僕は本当に俗な人間で、沖縄イコールマリンスポーツなんです。友人はサーファーだから、今回も何カ所かサーフィンスポットに連れて行ってもらいました。海はまだ荒れてたんで、サーフィンは出来なかった〜。

サーファー見ましたよ。やってました。

沖縄は珊瑚礁の海だからサーフィンが出来るような波は少し沖の方へ行かないとないんです。最初サーファーの動きはよくわからない。今乗ったよ、とか言われてもわからなかった。悔しくて一生懸命見続けました。いいなあ。やってみたい。

最終日は地元の人しか知らないとっておきのビーチでだらだら過ごしました。茶碗に軽くいっぱいのシーグラスを拾いました。貝殻ももちろんかわいいんだけどなんか飽きちゃって、その点シーグラスは形も色も面白い。

波に揉まれたガラスの破片が角がまるくなり、表面は擦れて不透明になり、ガラスとしては成れの果てって感じ。でもなんとも言い難い味わいがある。

シーグラスを拾ってる横でヤドカリがよいしょよいしょと歩いてる。そばへ行くとヤバイって感じで殻に隠れるんだけど、それがワンテンポ遅い。見つかって、それから隠れる。しかも結構すぐにまた顔を出す。ヤドカリたちの危機管理能力のゆるい感じにはまりましたね。こいつらきっと危ない目に会ったことないんだな、みたいな、独特の無防備さがどのヤドカリにも共通してる。可愛いかったな〜。

その海岸からすぐ目の前に見えるところに無人島があるんだけど、頼めば漁船で連れて行ってくれるんです。友人と夜、宿でお酒飲みながら、この次は絶対夏だよ、それであの無人島で二泊三日、テントで寝泊まりしようよ、サーフィンもスノーケルもやるよ、なんて計画しました。お湯はどうするの?沸かすの。ご飯は?鍋で炊く。電気は?ランプだよ。

んー、シーグラス拾えるかな。

んー、だったら行きたいな。

沖縄の本当の海見てないじゃん!友人は熱く語り続けている。いやいや〜ぼちぼちですねん。

僕には世界はまだまだ狭い。

永遠なる沖縄未満の予感。

そんな素敵な旅でしたね。