走るために生まれた

クラクション鳴って

僕は振り返って

肘で突っ張って

前輪乗り上げ

降り出して来た雨

アスファルト

砂の匂い

舗道の向こうへと続く

いつも元気な

他の誰かと

比べないで

堰き止めたこころは

ギリギリだった

下り坂

加速してゆく

ハンドル強く掴んで

壊れてばらばら

砕けていった

抱きしめていた

泣きながら