「まなざしの長さをはかって」は何年か前のイタリア映画だ。昨日は午前中は5歳と「チャーリーとチョコレート工場」、午後にこのイタリア映画、夜は三谷幸喜の「笑いの大学」。1日に3本も映画を観た。
夕方夕飯の支度をしながら「まなざし」のストーリーを長女にざっくり説明する。
イタリアの田舎にアラブ人で自動車修理工の高倉健がいるわけよ。
ふんふん。
んで、ちょっとやんちゃな若くない宮沢りえが村の小学校の代理教員としてやって来てさ。
宮沢りえはイタリア人?
いや、なんだっけ、忘れたけどなんか夏にはあたしブラジル行くのとか言ってるからまあ放浪してる女の人だね。
んで、その村には北の国からの純が居てさ、壊れたバイク拾って直したりしてさ。純は19歳でジャーナリストを目指して写真撮ったり文章書いたりね。とにかく田舎。
河がいいね。河の景色。堤防の長い道を青いバスがすーっと行くの。
高倉健は宮沢りえに惚れるのさ。一目惚れだね。イタリアの宮沢りえ、笑顔がとびきりいいからさ。
健さん深い目をして遠くから彼女を見つめてる。切ないね。んでちょっとストーカーみたいになって、まあ宮沢りえもまんざらでもない、でも彼女の人生にはパートナーとかそういう概念がない。だからお祭りの夜にプロポーズされるんだけどYesって素直に言えない。いやお祭りってよさこいではなく、ね。イタリアだからさ、イタリアね。
でもさ、高倉健のプロポーズだよ。
もったいないよねぇ。なんでダメなのかなぁ。‥‥わかんないなぁ。
純は?純は何するの?
純は悪いやつでさ。パスワード盗んで宮沢りえのメールを盗み読みする。
ひゃー。あかんあかん。
いや、この映画の「まなざし」ってえのは彼の「まなざし」だからね。ここ重要だよ。
で、どうなる?
え?
まあそういう映画。
ママそれ本当にいい映画なの?
うん。
ママって「幸せの黄色いハンカチ」と「北の国から」でしか映画の説明出来ないんだね。
まあね。
悪い?
どうぞ、ご勝手に。
そして夕食。頂きものの烏賊でペスカトーレを作った。
その後北海道ベースのイタリアの脳は「笑いの大学」で少々荒っぽく上書きされたが、わたしのまなざしの長さは今日はまだイタリアのまま。
居るんだよね。
世界中に。
高倉健って!