門倉多仁亜「タニアのドイツ式キッチン」

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門倉多仁亜さんの本はここ数年で殆ど見ているがこのソフトバンクが発行しているやつが1番いいな。ヨーロッパの硬水が金属のシンクに白い膜を貼ること(だからドイツでは食洗機付きキッチンが多い)やバームクーヘンは菓子職人の技術試験科目のひとつだったことなどはこの本でしか読めなかった。ベルリン在住の12人の様々な背景の人たちのキッチンも楽しい。

日曜日友人が韓流ドラマの話をして帰っていった。韓国は実際交通事故が多かった時期があり、ラストシーンで目の前で恋人が車に轢かれてしまうことは本当にあることらしい。恋人同士が戸籍を調べてみたら血を分けた兄妹だったことなどは戦争続きのゴタゴタでは本当にあることなのだと言う。

なんとなく韓国語が懐かしくなり今日は朝から韓流ドラマなるものを観る。中世の朝鮮王朝時代のドラマだったが衣装の華やかさに驚かされた。いやいや現実にはこんなに華やかではないよなあ、ドラマだもんなあ。

幼い頃田舎の祖母は白い綿の民族服を鍋でグラグラと煮て漂白していた。米粉で作った糊で襟はピンとさせていた。わたしは今でも白い綿シャツは熱湯で漂白する。生地が消耗はするがあの白さを求めている。

韓流ドラマが面白くなった頃長女からメール。TSUTAYA行こう。「ナポレオン・ソロ」のリメイク版が新作でレンタル開始だという。長女は映画館へ観に行く程の熱の入れようだ。ママ確かイリヤ好きなんでしょう、リメイク版のイリヤかっこいいよ、絶対観た方が良いよと熱心に勧められ韓流はお終い、一緒にTSUTAYAへ。そしてそのまま長女とDVD鑑賞となった。(6歳は別室で「ペンギンズ」を観ていた)。

リメイク版の目玉はイリヤとかじゃない。何これいきなりのベルリンだよ。ドイツ語だ。CIAよりもKGBの方がハイテク唸る。ナチス残党にイタリアンマフィアとめまぐるしい。長女によればこれでもアクションもカメラワークもガイリッチ物足りないぞと批評家には叩かれたそうである。

気がつけば昼をとっくに過ぎていた。マッチョでメンタル弱々のイリヤが脳内をオフロードバイクで走り回る状態でベーグルを齧っていると薄ら笑いの長女がそう言えば昨日の「真田丸」良かったよ、と語る語る。ふーん、ふーん。なるほどなるほど。それで?え?

ママ大泉洋観たいでしょう。「はい、真田丸どうでしょう」。番組名違うだろう。録画してあった「真田丸」の上映が始まった。もういいよ、帰るよ。あのさ、真田はいろいろややこしいんだよ。やはりわたしは家康サイドだ。

結局観た。

三谷幸喜ってすごいなー、魅せるねえ‥‥。

おデコの辺りがてんこ盛り帰宅。もう3時だ。わたしは冷蔵庫をがさがさ夕ご飯のスープなどを製作し、ひと安心ソファで爆睡。

ふわりふわり。わたしは夢の中、長いまあるいスカートでくるりくるり宙を舞っていた。

腕っぷしも度胸もいい。あればあるだけかっこいいし、それはそれで魅力だが、ベルリンのスパイたちも戦国の武将たちもこのふわふわには敵わない。

桃色や薄緑、山吹色に麻木色。綺麗だった。やっぱりわたしの原風景だからさなどとすこし図々しいことを思う。

韓流強し。