spitz-みなと

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昨日午後友人から電話。貴女が食べたいって言ってたお店の、そう、麩饅頭、買ってきたよ。え?わたしが食べたいって言った?わたしそんなこと言った?わたしは返す。電話を切って階段をパタパタと降りた。友人はほれと紙包みを差し出し今日は忙しいと風の中を走り去っていった。なんか知らんけど有り難や〜。

さてこの饅頭を食べながらさっきTSUTAYAで借りてきた「天地人」の最終回までのラスト4話を観ようかなとディスクを手に取ると何やら黒いプラスチックのロックが付いていてケースが開かない。泣きそうな気持ちでTSUTAYAに電話。磁気ロックを外し忘れ。いやセルフレジ、おねいさんは謝らなくてもいいんだ。

棚の中のDVDをガサゴソ。「トンマッコルへようこそ」を観た。結構泣いたりしてそのままラグで毛布を被り丸くなって昼寝をして目覚めると夜になっていた。

エプロンを付け、ウォークマンスピッツを聴きながらなんやかんや家事をした。「みなと」。

スピッツは人気バンドだけど昔スピッツのなんかの曲が教科書に載っていると聞いたときはちょっとびっくりした。公教育も変わったよな、なんてなぎら健壱みたいにそのときは呟いたりしたものだ。

わたしは「みなと」を褒めたい。これですよ、これ。出来るのか?学校は。これを教科書に載せてみろよ。まずイントロが良い。聴けば聴くほどなんとも歌い出しやすいイントロである。歌いたくなる、歌いださずには居られなくなる、めっちゃ誘ってくるよね。まさにイントロデュースと言うではないか。

次女との同居が始まり、わたしと夫とのキャンプライフににわかに文化的な暮らしがやってきた。バスタオルを畳む。今日はよく晴れた。日向の匂い。「みなと」が終わる。もう一度聴く。一曲リピートをしたいがためにウォークマンで聴いている。

今日は夕ご飯は作らない。夫と次女と近所のスーパーで惣菜や鉄火巻きなどを買い居酒屋ごっこである。わたしはこのスーパーの鳥レバの煮付けが好きで必ず買う。夫は解凍したコスのステーキ肉をスキレットで焼いて山葵をのっけて食べている。どうやらわたしたちが沖縄旅行中に定番となった大好きメニューのようだ。

スピッツ「みなと」。錆びた港でとボーカルのマサムネは歌い上げる。

わたしに果たしてもう一度旅立つ日が来るのだろうか。こんなにも長く元気が出ないのは本当になん年ぶりだろうか。旅に出ないってそれがなに?パトリックが言う。旅に出ないなら君は死ぬみたいなことか。まあそんな感じなのかなあ。

朝が来て昼が来て夜が来る。「みなと」だって歌ってるさ、船に乗るわけじゃない、だけど僕は港に居るって。パトリックの笑顔。

この「みなと」のイントロにひょいと乗るみたいにさ、またアホで陽気なわたしが戻って来ないかななんて思うんだよね。