診察日(2016年12月)

見捨てられ不安。昨日診察日。見捨てられたと思ったかと主治医がわたしに尋ねた。いやそれはない。わたしは即答したが果たして本当にそれが無かったかと言われると怪しい。

精神病患者のわたしに見捨てられ不安がひとたび沸き起こるならそれはコントロール不能。不調のきっかけの感情はやはりそれではなかったのかと今になって思う。

精神病治療の目指すもの。治せば治すほどわたしは悪くなる。わたしに他意はない。本心からの素朴な疑問。わたし半年前から闘病記書いてるじゃん、だからさ、なんていうかやっぱここからが大事なんだよね。

支離滅裂で途切れることのないわたしの語り。いつまでも城の外堀を掘るだけのような、なかなか本題に行きつかない回りくどい長い話。

意味わかんないよね。唐突に失意。まあね。主治医が打ち返す。楽器。滅茶滅茶乱暴に扱っても壊れない。ヴァイオリン、パガニーニ、ヴィルトーゾ。わかるよ、わかるわかる、それで行け、変人で行け。

だからさ、そういうところ、あーあ、やっぱなーんにもわかってないんだね。見捨てられた見捨てられた見捨てられた〜。嗚呼〜はるばる来たのさ見捨てられにやってきたのさ〜。これ結構良くない?見捨てられ不安の歌。変人ですから!