ライク・ア・ローリングストーン

夕焼け空を見ています。

若い時代、まだ20代かそれくらいのころ、夕方ごろになると無性に何処かへ行きたくなる、それもひとりで、そんな感情を抱えていました。

遁走というやつです。

DIDの症状に解離性遁走とあるのを読んだ時ドキドキしました。ああ、あれは症状だったのか、と合点がいったのです。

一週間後に引越しをするので家の中がダンボールだらけ。ダンボール集めって楽しいですよ。僕はリンゴの白いダンボールをとにかく捜すんです。丈夫で綺麗。リンゴなんていう字もいい。シロダンって呼んでます。

引越しはエコですね。本や趣味のもの、服、要らないものを今回も沢山捨てました。まだこんなにあったんだという驚き。

今回の引越しでは私たちは家電も手放しました。これからは長女の一家との同居です。ルームシェアとか言ってるけど、台所も水回りも、娘とはいえ他人のものです。居候感は否めない。厄介になるっていう感じかな。

ヒラリー、テンジン、アムンゼン、と続けて入力して検索すると、なんだか見たこともないスウェーデンのストーブ、山で使うコンロがヒットします。

僕は長年エベレストに初登頂したのはヒラリー、テンジン。そして南極はアムンゼン(何故かこれがいつもセット)だと思ってました。

「神々のいただき」を読んでいます。

そうかあ。

子ども時代の僕、僕たち?DIDですからね、つまりあのころはエベレストにもしも登るなら、なんてよく空想してた。その空想はテント、寝袋、コンロ、缶詰め、水筒、それくらいの装備。そして僕はたぶん自分はシェルパの一人として参加するくらいだな、なんて、これでも十分リアルにエベレストを捉えてた。

「神々の」は怖い話でした。でした、というか今まだ読んでいる最中。なかなか進まない。谷川岳とかビバークとか、印象の強い言葉で立ち止まり本を閉じます。

たぶん適当な脳をしている。何をどう読んでもそれなりの情報を動員して感動するんですね。昨日は金も無いのに好日山荘モンベル、ついでにランニング専門店をプラプラはしご。今日は図書館でヒラリー、テンジン、アムンゼンの児童書を探して回る。何がどうしてそうなったかコナンドイルをお持ち帰りしたんだけど。ん?

カトマンズって幾らぐらいで行けるのか、それも調べています。ネパールには知人がいるので彼女を訪ねるという名目もある。

こうなってくると家族はDIDのベテランであり、支援者です。いつものことだ。誰ひとり心配などしません。

ネパール語、ほら、こんな字だよ。

長女がネットで見せてくれます。

大丈夫。突然出掛けたりはしない。いやいや、行くのは無理。ごっこだから、ごっこ。

いいよ、付いて行くよ、とご主人さんも優しい。

いやいや、なんか違うんだな。そうじゃないんだな。山っていうのは孤独!山っていうのは硬派!

限界ある生身の身体、不完全な感情。

山に登る、人の思いは人それぞれ。

結構この辺山がち。

とりあえず近所の山、登ろ!

硬派にね!