雄鶏社 CUEL「Cookie BAR」

仙台からは定員16人の二等寝台室に2人だった。明け方自分の寝言で目が覚める。叫び声だった。慌てて対角線上に部屋の端で寝ている同室の女性を見るが微動だにしていない。

朝食にプンパニッケルをとタッパを開くとところどころ白いカビが生えていた。札幌の宿では冷蔵庫に入れていたからな。湿度と温度が急に上がりカビの繁殖を起こしたのだろう。これ食べれるか。

夕べ売店で海上保安庁の海図を表紙にあつらえたというおしゃれなメモを方々へのお土産として持ち金があるだけ7冊も買ってしまったので所持金が無い。ちょっとカビのないところを摘まんで食べたら味は変わって無い。結構食べて残りは捨てた。

二週間プンパニッケルだけを食べるというのを目指して外食は北大の学食で2回ほど。ライ麦パンを噛みすぎて顎が疲れている。いや顎だけでなくやっぱり脳もだいぶ疲れている。

10時30分定刻通りにフェリーは名古屋港に着岸。ここからはお迎えに来てくれている主人のクルマで帰宅するから今回の一人旅はここで終了となる。

国道を走る。何食べたい?なんでもいいよ。主人の選んだのは坦々麺。わたしは棒棒鶏の乗った冷麺。胡瓜と鶏肉を少しだけ食べた。

ただいま〜。

5歳に札幌のキャンディラボで手に入れた水色ストライプの飴を手渡す。しかし5歳は飴よりも新しいクマのぬいぐるみが気になるようだ。自分のクマを持って来て挨拶を交わす。

名前は?

無いよ、まだ。

ふうん。

主人と食材の買い出しに行き途中BOOKOFF井伏鱒二山椒魚」108円をGET。ぼちぼち読もうっと。

本棚から雄鶏社 CUEL「Cookie BAR」を取り出す。

クッキーバーを作ろう。

旅行中ずっと考えていた。

クッキーバーといっても食事の代わりになるもの、大豆や海藻、オーツ麦、ナッツ、ドライフルーツ。

乾燥。塩分、そして繊維と糖分。旅の行動食としてクッキーバーを開発する。

プンパニッケル結局カビたしな。

すでに次の旅の準備である。

幸せ者だな。あたしって。