2015-11-23 自由律俳句「浅い冬」 いつ見てもそこに在る蒼い山 今朝もはたらいている水を飲む 飛行機雲を見た少し休もう 長い長い橋の夢を見る 作り話だ行けるところまで 恋をして紙ひとえの幸せ 麦わら帽子干からびている 珈琲を測り母のことを想う お湯が湧くまで目を閉じるとする 満開脳みその中薔薇が咲いている おちるおちる珈琲がおちる 俺は俺はとあふれ出る声 恋をしたダメになった卵焼き 泣いている大人のこころで いつ死ねる鍋を磨いている 吐いても吸い込んでもヒューと鳴る 風の中 冬が浅い