「天地人」は何年か前の韓流ドラマで原題は「発酵家族」という。ururundoさんに教えて貰って直ぐに借りて来て毎日少しずつ観ている。ururundoさんは「ストーリーはどうってことない」と書いていたけれど普通にがっつり感動している。
個人の育った背景がどうであれ、起きた出来事の顛末に寄り添っては思いがけず気持ちが大きくぐらりと動く。
ドラマなんてのはもちろん作り物だけれど、日常のふとした一場面で、あるときわたしの胸の”井戸”に小石が落ちて、井戸の底でコツンと小さな音を立てる。カラカラの空井戸のわたしにも多少は痛みを感じる部分があったんだなとか、そんなこと、カッコ悪いことを思う。
ホテ君。カンサン。そしてサムチュン。サムチュンというのは伯父さんという意味だと思うんだけど違うかなあ。わたしには幼い頃何人ものサムチュンがいた。サムチュン。懐かしいな。
1日に「天地人」と「シャーロック」を続けて観ている。「シャーロック」は英国BBCの最近のドラマでシャーロック・ホームズ役のベネディクト・カンバーバッチがとても良い。
脳のパフォーマンスは毎回絶好調だが対人スキルを向上させることがなかなか困難だ。わたしはこれまでグラナダ版もロバートダウニーjrも私立探偵という在野の正義とホームズ個人の異色を際立たせるエンターテイメントとして捉えて来たがベネディクト・カンバーバッチ版ではやや違う。
人は何を目指しているのだろうか。
何を悲しみ、何を喜ぶのだろうか。
ベネディクト・カンバーバッチ演じるホームズは端正に明解に、時に若々しく快活に「僕が今感じていること」を発信するだけなのだ。そのやり方は有益に自分を開示する結果を生む。
犯罪を抑止したりすることは難しいことだけれど揺るぎない正邪を持ってして進むベネディクト・カンバーバッチはまるで水戸黄門だ。これは英国の良心なのかもしれない。
「天地人」のホテ君やカンサンとベネディクト・カンバーバッチ演じるホームズはどちらも愛すべき不器用だ。
頑張れホテ君、頑張れカンサン。何度死んでも生き返るカンバーバッチ、応援してるぞ!
頑張れわたし。死ぬの反対は生きるなんだよな〜、なんてな!