クネードリキ(チェコの茹でパン)

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冬になりインスタグラムでフォローさせて頂いているドイツの方々のページに色々なスープが出るようになった。ある日グヤーシュ(パプリカで赤くなった肉スープ、ドイツ語ではグーラッシュ)(グヤーシャはハンガリーの呼び方)にまん丸のマッシュポテトがふたつ添えられていた。

大きさは温州みかんくらいのやつがポピュラーサイズである。手で丸めるのだろうか。完全に近い球体。表面はすべすべしている。もしも型でつくるならば合わせ目に線が出るよなあ。やっぱころころと手で丸めてるんだろうな。

マッシュポテトではないクネーデルも定番で鶏の挽き肉とか鶏のレバーがパン粉を繋ぎ香草類も入っていて大きさは変わらないが見た目はマッシュポテトとは全く異なる。こちらはたいていブロードの中央にでんと置いてある。ふたつかみっつ。

ゲームクヌーデルというデザートの写真もよく見かける。ゲームクヌーデルは見た目はカスタード色をした手のひらサイズの鏡餅。デザート用の小皿いっぱい、余白なしに盛り付けてある。芥子の実がふんだんに掛けられ中には杏ジャムが仕込まれている。平ぺったいあんまんみたいな感じか。ゲームクヌーデルは甘い発酵生地。熱いミルクで茹でて完成なのでGoogle翻訳で時々'餃子'とか訳していて笑える。まあ理にかなってはいる。溶かしバターの中にでん。是非いちど食べてみたい。

さてクネードリキはなかなか調べがつかなかった。まず読めない。ドイツ語じゃないのだ。だけどドイツの人が作ったりお店で食べたりしているよ、何だろ何だろと調査をし続けた。

クネードリキは一番美味しそうだ。初めはあら潰しのマッシュポテトかなとも思った。俵型をスライスしたものが3枚グヤーシャに添えられていた。だけどマッシュポテトなら潰してあるはずだよね。作ってみたいわたしはタグを念入りに調べあげるのだ。

チェコの料理家がチェコ語でいうところの'お料理大好き'というホームページを発見(後ほど同アプリも発見した)。youtubeでクネードリキの作り方動画を見つけたときは嬉しかったけれどチェコへ行きたくなっていた何かが先送りにされたのは確かだった。

クネードリキは発酵生地(生イーストと思われる)。サラサラの粉に卵とミルク。角切りのパンも入れる。驚いたのは太めのズッキーニみたいな、沖縄で見たもーうぃみたいな、まだ焼く前でこれからクープ入れるよっていうシュトレンみたいなデクノボウ君を鍋で茹でて完成だった。膨らんだクネードリキが二本、鍋でギチギチになって蓋を押し上げている。見た目悪過ぎる。こういうの大好物。はっと閃いてGoogle君に戻り翻訳をお願いすると'餃子'。ユリイカ。面白過ぎるぞ。

その動画のクネードリキはパンほどは捏ねていなかった。地粉なのか。何度か寝かしていたが茹でるまではそこまで膨らまないところを見るとあれは生イーストではなく酵母かもしれない。

わからないチェコ語の響き。摩訶不思議な外国のひと皿。

クネードリキを是非とも食べたい。