散文

LIFE

夜通し話して そこの角でバイバイ 別れたよね あの日からずっと 歩いてる 橋を渡り 街灯に照らされて 交差点をゆく あの日と同じ景色さがして 人混みをゆく きみは笑ってた 僕も笑ってた 懐かしい 何もかもが ありがとう さようなら また会える ここに居る …

唐辛子

西へ西へ 陽の沈む場所を目指して 渋滞してる隣の車線の ミニクーパーとか軽々追い越して 高速道路の高架下を 今度は南へ もっと速く もっとすいすいと 間に合わないよ 陽が暮れちゃうよ コンクリートの段々を駆け上がり おじさんこれ下さい プリッキーヌを …

歩こうか

クメール語 少しだけど視えるようになってきた 「7月3日金曜日」は 「トゥガイソ、ティーバイ、カェカッカダァ」 本当は 「トゥガイソティーバイカェカッカダー」 続けて言う。 そしてすごく速く言う。 今日は朝9時ごろから 7月3日金曜日 連呼してる。 スキ…

日曜の午後

いつか何処かで 会った気がした すれ違い様 僕を睨んで 父親らしき人 手を引いて行った やせっぽち女の子 神経過敏 人が苦手 泣いたり 怒ったり 終わらない僕の 日曜の午後 woo いつまで woo どこまで 続くのか あの懐かしい瞳が 今も この向かい風の中 歩い…

走るために生まれた

クラクション鳴って 僕は振り返って 肘で突っ張って 前輪乗り上げ 降り出して来た雨 アスファルト 砂の匂い 舗道の向こうへと続く いつも元気な 他の誰かと 比べないで 堰き止めたこころは ギリギリだった 下り坂 加速してゆく ハンドル強く掴んで 壊れてば…

丘の上から

旅立ちはあきらめかけた ひとりぼっち 誰も知らない 真夜中に 言葉呑み込み 夢を見て 涙こぼれる ひとりでは越えられない 高い壁にしがみつき 踏ん張るような 誰の声も聞こえない 暗闇で 押し寄せる波のよう 心配が 僕を塗り潰す 桟橋を離れた小舟のよう 大…