道端植物染色1〜草の名前

道を歩きながら木や草を眺めては染色を思い浮かべる。だけど煮汁に羊毛を浸してみないことにはどうなるかはわからない。乾かしてから煮るか、切ってすぐ煮るか、媒染剤は何を使うか、とにかく未知数である。

昔の人は染めた糸を機織りして布にした。格子柄にしたり、絞り染めや型染めもした。美術出版社に草木染め全集という本があり美しい作例集が載っている。鮮やかな黄色の布。よく見ると細い縦縞が見える。この格子柄の緯糸のレモン色はセンダンの緑葉を錫媒染して抽出したとある。

山から木を採ってきて色を染める。読んでいるだけでわくわくする。

天然繊維には2種類ある。絹、羊毛などの動物性繊維と麻、木綿などの植物性繊維だ。それぞれに繊維の特性があり染色法が異なる。

染料となる植物の色はそれぞれの植物の持つ配糖体とタンニンで決まるが産地や採取時期また採取してしばらく経ち酸化が進んだ素材では異なる発色をすることもある。初めの染色で染料が繊維に飽和している場合は1ヶ月のちに2度目の染色をすることもある。

かつて子どもたちと染色をしていた時はハンカチを染めた。娘たちは染めたハンカチを庭先で乾くのをわくわくしながら待っていた。四つ折りにしてそれぞれバッグに入れてお出かけをした。

ハンカチは木綿だったから染まりにくかった。絹や羊毛は酸には強いがアルカリに弱い。羊毛は一昼夜浸し染めをする。

なんだか前置きが長くなってしまった。今計画中なのだが千葉の牧場で買った一頭分の羊の毛を染める。しかし今はまだ原毛のカーディングに追われていて染色はまだ先になりそうだ。

小さい頃から道端の草をよく眺めていた。草の名前は知らない。祖母の家に住んだ時期には中庭で飼育していたヒヨコや兎に採ってきた草を食べさせたりもした。この草は食べる草、この草は食べない草。決まっていた。

大人になり草の名前を調べるようになり1番好きな草の名前がヒメジョオンだと知った。ヒメジョオン帰化植物であった。冬のヒメジョオンはロゼットを作り地面に張り付いて寒さを凌ぐ。

山崎青樹さんは宵待草の緑葉で緑色を染色している。宵待草で染まるならヒメジョオンでも染まるのではないか。

今日でもう3日風邪で寝込んでいる。咳が止まらないし微熱も続く。文字を読むとバタンと倒れるような睡魔に襲われてしまい本を読むのもままならない。

ヒメジョオンはきっと淡い色だろう。

薄い緑色だったら嬉しい。

あー、今日で風邪薬が切れる。親愛なるハゲ親父先生んとこ行かなきゃ〜。(内科の主治医は素敵に禿げている)。

体調悪くてオチもイマイチだな。

うるさいわ。