誠文堂新光社「サンドイッチの発想と組み立て」

月曜日。一週間が早い。夕べはなかなか寝付けなかった。早朝の畑作業に加えて午後は主人と外出、夕ご飯に頂きものの筍をあれこれやったりして頭も体をクタクタだったのに全く眠くならないのだ。YouTubeなぎら健壱のフォーク喫茶ジャンボリー アングラフォーク特集をダラダラと観る。笑える。可笑しい。知らないうちに寝ていた。やっぱり笑うのがいいのかな。

何時に寝たとしても朝4時ごろには目が覚める。布団の中でお弁当のシュミレーション。これが大事。調理人の人格を脳内に結晶化させる子ども時代から続く長年の作業である。これをしないでキュイジーヌしてはならない。全く何も出来上がらないのだ。

今日のお弁当は家人のリクエストでチャプチェ。チャプチェは本来サイドディッシュである。これがメインということはだよ、サイドにはボリューミーな卵焼きがいいだろう。卵焼きの味付けは塩と少しの酒。チャプチェは見た目より油も糖分も多い。

朝食の片付けを済ませ月曜日なのでパンを焼く。最近ベーグルが人気だ。苺酵母のベーグル焼きは楽しい。ベーグルというパンは発酵は初めの一回だけ。野生酵母の老麺の発酵はゆっくり緩やかなのもいい。ベタつきのないパンコムギのパン種は白くて柔らかくて滑らか。捏ねると心が癒される。ライ麦は手が荒れるし、そもそもライ麦にはグルテンそのものが無いので捏ねない。

ベーグル生地を成形して完了するとライ麦の方も仕込む。ラップを敷いたタッパーに入れ12時間常温で放置。酵母が2種類になってもパンを仕込むのは週二回と変わらない。各々の酵母でパンを仕込んでいる。週一くらいで駅前のパン屋のバケットやバタールも買う。加えてスコーンとパンケーキ。

朝食にベーグルを導入してサンドイッチを作ることが増えた。誠文堂新光社のサンドイッチの本をこつこつ読む。定番のサンドイッチが食べ続けられているのには訳がある、と書いてある。なるほど。

サンドイッチの原則は様々ある。パンと具の比率。油脂の選択。この種のパンにはこの中身という定番がやはりある。ベーグルならばクリームチーズだ。そしてどのサンドイッチにも欠かせないのがアクセント。美味しいサンドイッチには必ずある。

よくあるアクセント素材はマスタードやバジルペースト。サルサやスライスハラペーニョなどもアクセント素材だ。焼きそばパンのアクセントは紅生姜。コロッケパンのアクセントはウスターソースだ。

玉ねぎを塩と砂糖、酢、油でマリネして挟むだけでもなんだかサンドイッチは美味しくなる。辛味と食感。パプリカの成形しきれない端っこを微塵切りでマリネして保存して使うのもありだ。

胡瓜とバターだけのサンドイッチが好きだ。この場合のアクセントは胡瓜そのものということになる。

ドイツ語でハムのことをシンケンと言う。ペッパーシンケンなんてある。ブロートヒェンという小型パンのサンドイッチが載っている。丸い小さなパンの両端から焼いた長いソーセージがはみ出している。「これはホットドッグではない。ソーセージを手で食べるための、お皿やフォークの代わりにパンがあるのだ」とある。うーん。唸る。断面図には大量のマスタード。バターは塗らないとな。パンに対してソーセージの比率が高く、油脂を塗る必要はないのだろう。

季節とテーマの頁を読む。

サンドイッチには必ず季節とテーマがあるという。

よし、季節は春だよ。んでもってテーマは月末。なんとかして明日は冷蔵庫の有りものでベーグルサンドを作りたい。

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これ、楽しいね。